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2023年12月19日フランスの薬局

もう10年以上も前の旅の話。
友人とのフランス旅行。
ご存じの方も多いだろう、世界遺産、「モン・サン・ミッシェル」。

世界遺産の名に恥じぬ、荘厳な建築物。
以前は満潮時になると、島への道が分断され孤島と化していた。
現在では橋が架けられ、よほどの水位にならなければ満潮時も渡ることが出来る。

モン・サン・ミッシェルで有名な食べ物が「オムレツ」。
ふわっとした生地を口に入れるとあっという間に溶けて無くなる。
シードルを飲みながら食べるのがおすすめだ。

食事の後も島の中を見て歩き満足して帰路につく。

ところで、そんな素敵な観光地にも当たり前にいるのが、”蚊”。
食事中に蚊が飛んでいるなと思っていたが、いつの間にか友人の手が赤く腫れていた。
日本の蚊と種類が同じかは分からないが、手の甲がまん丸に腫れて強い痒みもある。
友人も私も薬剤師、異国の薬局が気になるのは性だろう。
シャンゼリゼ通りで見つけた薬局に飛び込みで入ってみた。
そこのお店だけなのかはわからないが、花柄の白衣(?)を来た薬剤師さんが笑顔で出迎えてくれた。
早速手の甲と、症状などを伝え、ステロイドの軟膏をお勧めしてくれた。
私たちも日本の薬剤師であることを伝え、少しだけ雑談をし、勧められた軟膏を購入して薬局をあとにした。

薬のお陰で、帰国する頃には、友人の手も無事サイズが戻ったのだが、気になったのは白衣。
日本はほとんどの場合、ケーシや術衣をのぞけば白が一般的だ。白=清潔感のイメージがあるからなのかもしれない。
仕事をする上で、髪の色やアクセサリーなどとにかく日本は制限が多い。
”仕事にそぐわない”
よく聞く言葉だ。確かにジャラジャラとアクセサリーをつけた手で調剤をしたら衛生的では無いかもしれない。
しかし、服の色、靴の色、髪の色、どんな柄や色であれ、清潔にしていれば清潔だし、不潔にしていれば不潔なのだ。
どちらが良いとか悪いとかではないのだが、日本ももう少し緩くなっても良いのでは無いだろうか?

フランスで花柄のドクターコートを見たのはもう10年以上前だ。
今でも私は白衣を着て働いている。

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